和訳問題って意味あるの?その問いにお答えします
2018年10月23日
英文和訳問題が嫌いな人多いですよね。
私も和訳問題はあまりやりたいとは思いません。
それに実際の英語を使う分野で和訳という作業が必要とされる仕事は翻訳以外にあまりないですよね。
読解に関しても英文読解のゴールは私たちが日本語の文を読むときのように頭の中で英語の文のまま理解できるようになることですので英文を読みながら和訳をする必要はないですし、一文一文和訳していたら時間が足りません。
それではなぜ英文和訳問題は多くの大学入試で出題されているのでしょうか。
それはズバリ文構造をきちんと理解できているかどうか確認するためです。
この人は本当に文をきちんと理解できているのかどうかを確かめる手段として和訳問題が採用されているのです。
ですから和訳問題として出題される英文は総じて文構造が複雑です。
和訳問題の採点も単語の訳が間違っていても和訳から全体の文構造を理解しているなと判断されれば減点はあまりないはずです。
反対に単語が全て分かっていても文構造がめちゃくちゃな和訳をしていればほとんど点数はもらえません。
しかし和訳問題で満点を取るにはそれだけでは足りません。
満点を取るには文構造を完璧に理解していることに加えて全体としての文章を理解できていることが必要です。
その一文だけを見て直訳するとぎこちない日本語になってしまったり文章の意味がいまいち理解できない文になってしまうことがあります。和訳を見て、その一文で意味のわからない文章になっていたらそもそも日本語ではないと捉えられゼロ点もあります。
そのような場合には英単語や文章を前後の文章やその文全体の流れに合うように意訳する必要があります。
しかしこれはあくまで文構造を理解できていることが大前提です。
意訳にこだわりすぎて文構造がおかしくなってしまえば大幅限定、悪ければゼロ点だってあり得ます。
意訳は文構造を理解できた上で余裕のある人がチャレンジしてみてください。
このように和訳問題が苦手な人の多くは文構造や文法が分かっていないので和訳だけが苦手なのではなくそもそも文章をきちんと読めていません。
心当たりがある方は自分の和訳がどこでつまずいているのか原因を探ってみることをお勧めします。
和訳問題が出題される理由はわかりましたか?
しかし和訳問題は文構造を分かっているか確認する方法の一つであるとはいえ、文構造の理解ができているか確認するには和訳以外にも多くの方法があります。
最近の大学入試の傾向として和訳問題が減ってきているように、英文和訳は英語学習において必ずしも必要な勉強方法ではなくなってきています。
それぞれの志望校に合わせて和訳問題が必要か判断し、その志望校にあった勉強をしていきましょう。